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助産師の仕事は大変ってわかってる。
でも、ママになっても助産師として働きたい。
助産師の仕事と子育ての両立って、どうしたら良いのかな?
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大事な疑問だね。
今日は「助産師の仕事と子育ての両立」について、話しましょう。
助産師に限らず、ワーママは忙しいです。
お産は、24時間365日関係なくあります。
助産師は、仕事に身を捧げようと思えば、いくらでも働けてしまいます。
子育てと両立するためには、「働き方」は特に慎重に考えなければいけません。
こぐまの助産師歴は8年。うち3~4年は「助産師×子育て」をしており、現在進行形です。
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今回は子育てと両立するための「職場でのポイント」について話しますね。
「家庭でのポイント」については、また後日話します。
助産師の仕事と子育ての両立は、決して楽ではないです。
人によっては、産婦人科以外に選択肢を広げた方が良かったり、まだ復職しない方が良いかもしれません。
それでも、「子育てしながら助産師で働きたい」方は、まずは両立の道を考えてみてほしいと思っています。
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「助産師と子育ての両立」について、一緒に考えていきましょう!
「助産師の仕事と子育ての両立」が難しいと思われる理由
助産師の仕事は忙しいと言われる理由は、いくつかあります。
急な入院、お産のため残業になりがち
陣痛や破水は予測不可能で、入院も急になります。
「あと15分で急産リスクの経産婦さんが来るよ!破水もしてるらしい!」というケースも多々あります。
今している仕事は一旦やめて、入院&お産に関する準備をする。
入院になったらママから離れられず、そのままお産となる。
一通りお産の片づけをして、さっきまでしていた仕事に戻る。
ということも多々あります。
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記録できると思ったら緊急入院…。
お産中なかなか離れられず、記録は先延ばし。
結果、残業になりがちです。
日々業務がそもそも忙しい
産科病棟には、妊婦さん、産後のママ、新生児がいらっしゃいます。
妊婦さんは治療が必要で入院されているので、点滴管理等も必要。
産後のママは、育児サポートも含め、毎日何かしらの指導があります。
そして、これはママや新生児のペースに合わせて行います。
帝王切開ママであれば、モニター管理、術後離床、トイレ介助も必要です。
新生児は全身状態の観察と、哺乳・排泄・保清の管理が必要です。
母子手帳、出生証明書という大事な書類を書くときは、とても神経を使います。
病院であれば、退院サマリーも期日までに提出しなければいけません。
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お産がなくても、そもそも日々の仕事が忙しいのよね。
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「助産師だけが忙しい」と言うつもりはありません。
お産がなくてもそれなりに忙しい、とお伝えしたいです。
常勤には夜勤がつきもの、パートにも求められるところも
お産や入院、産後ママへの育児サポート、新生児管理。
これらは夜間でも関係なくあります。
お産のある職場には夜勤が必ずありますし、常勤には夜勤勤務が必須です。
パートに夜勤を打診することもあります。
病院によっては、夜勤が出来なければ採用がないところもあります。
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「夜勤ができない」という理由で、こぐまは育休明けに元の職場に戻れず、退職しました。
日曜祝日も、関係なくお産、入院や指導がある
お産や入院、産後ママへの育児サポート、新生児管理。
夜間だけでなく、日曜祝日ももちろんあります。
そのため、日曜祝日であっても病棟スタッフの人数は一定数必要です。
お産がある職場では、「日曜祝日だから休みやすい」とは言えません。
月に1回は出勤をお願いされることもあります。
「助産師の仕事と子育ての両立」のために、理想的な勤務条件
【日勤のみ、平日のみ、残業なし、急な休みでもとれる】です!
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子育てと両立しやすそう!これは理想的だね!
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本当に理想的。
実際は…、お産がある職場なら、この条件の常勤募集はまずないです。
お産がある職場なら、夜勤は欠かせないし、土日祝日でも働く人が必要です。
この条件を満たす常勤の求人募集は、まずありません。
この条件全てを満たして働きたいなら、パート一択。
それでも求人があるとは限りません。
お産がある職場で働きたいなら、どこかを妥協しながら求人を探すしかないです。
自分の希望条件にあった職場で働きたいのなら、早めに仕事探しを始めて、長い目で求人を探しましょう。
転職サイトなどを利用して、条件にあった求人を紹介してもらうのがおすすめです!
→助産師ママ、看護師ママの求人の探し方6選!併用例とそのポイントまで解説!
子育てと両立するために、求職・転職活動の時点で考えるべきポイント
家族のサポート状況によって、両立の難易度は大きく違います。
ここでは、頼れる家族がいない、いわゆるワンオペと想定してお話しします。
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子育てと両立をするために、“仕事探し”で考えるべきポイント。
ワンオペのママ助産師に向けて、おすすめ順に紹介します。
夜勤があるかどうか
子育てをしながら夜勤をされる方もいらっしゃいます。
(→子持ちの看護師、助産師へ送る『産婦人科夜勤のすすめ』。 産婦人科特有の夜勤の仕事内容や、家庭と両立するための働き方を紹介。)
こぐまとしても、出来るのであれば夜勤することをおすすめします。
ただ、ワンオペで夜勤勤務をするのは、ほぼ不可能です。
夜間保育園やベビーシッターなどを、利用するママ助産師もいらっしゃいますが…。
子どもが熱を出したら保育園には預けられないので、ワンオペであれば詰みます。
病児に対応できるベビーシッターさんはとにかく高くて、夜勤手当があっても赤字になり、心がしんどくなるかもしれません。
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ワンオペで働くときには、夜勤なし、日勤のみの働き方を強くすすめます!
日曜祝日が休みかどうか
日曜祝日は、保育園も学童もあいていません。
日曜祝日に働くためには、別の預け先を探す必要が出てきます。
そちらにもお金がかかるし、せっかくの休日に子どもの気が休まらないかもしれません。
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ワンオペで働くときには、日曜祝日はお休みが良いです!
学童が利用できる勤務条件かどうか
子どもが小学生の場合は、基本的には学童利用をおすすめします。
学校に行っている朝~昼過ぎまでで、働こうとされるママ助産師もいらっしゃいます。
ただ一番の問題は、夏休み、冬休みなどの長期休みです。
夏休み、冬休みなど、学校がない期間は働けなくなってしまいます。
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普段は学童を利用せず、長期休暇のみ利用できるところもあるかもしれませんが…。
学童利用のための勤務条件は、学校によって違うので確認してください。
残業があるかどうか
残業がなければ、常勤での勤務も検討の余地があります。
ただ、パートを帰すために常勤が残業で残ったり、それが日常的にあるようなら、厳しいです。
子育てと両立するためには、やはり「退勤しないと家庭が回らない時間」があります。
その時間より退勤が遅くなるようなら、パート勤務にすべきです。
また、17時に絶対帰らないといけないなら、退勤時間は余裕を持って16時半で働くことをおすすめします。
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申し送りが長くなったり、少し記録が残ったり…。
意外と10分20分くらい、退勤が遅くなったりするんですよね。
託児所がついているかどうか
院内託児所、院内保育園のことです。
勤務前後に預けることが出来るので、通勤に無駄がなく、近くに子どもがいる安心感もあります。
ただ、保育園に入園できるのであれば、そちらに入園した方が良いと思っています。
こぐまも、院内託児所を利用していた時期がありました。
院内託児所の場合は、自分が出勤のときしか利用できないので注意です。
自分の体調不良や持病の通院、冠婚葬祭のときでも、預けることが出来ません。
とはいえ、すぐには保育園に入れない場合は、院内託児所は心強い預け先です。
保育園が決まっていない状態で仕事探しをしているママは、「託児所」の有無を是非確認しましょう!
これらは、ワンオペママにおすすめの順で紹介しました。
あとは家族のサポート状況によって、変わってくると思います。
「おすすめ順」を自分の家庭に当てはめて、優先順位を考えてくださいね。
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自分の希望する勤務条件に合う仕事を探すためには、探し方を知りましょう。
(→助産師ママ、看護師ママの求人の探し方6選!併用例とそのポイントまで解説!)
子育てと両立するために、勤務中に心がけるポイント
人間関係を円滑にする。休んで当たり前と思わず、周りに感謝する。
苦手な人がいても、子どものためと割り切って、円滑な人間関係を作りましょう。
子どもの体調不良で休むのは、正直仕方のないことです。
だからといって「休んで当たり前」と思わないこと。
もし思っても、態度には絶対に出さないようにしましょう。
自分が休んだ分、誰かが必ずフォローしてくれています。
感謝の気持ちを忘れず、ちゃんと口にして感謝を伝えましょう。
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コミュニケーションが苦手な方へ。
職場でしか会わない人です。子どものためだと、ある程度割り切る気持ちも大事です。
もし誰かが急に欠勤になったときは、可能な限りフォローしましょう。
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持ちつ持たれつ。
ワーママは持たれることが多くなりがちです。
「持つ側」になれるときはなろう!
急に欠勤になった時に、かける迷惑を少なくする
出勤当日の朝に、子どもの体調不良で休まないといけないこともあります。
どうしても迷惑はかかってしまいますが、かけてしまう迷惑をなるべく少なくしましょう。
例えば、サマリーはためこまない、退院転棟が決まりそうなら、仮作成しておく。
アンケート、研修の事前課題など、締め切りのあるものは早めに提出する。
業者への連絡、保健師への連絡など、病院外の他者が絡むものには、より余裕を持って終わらせておく。
前もって出来ることは、いろいろあります。
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漏れなく事故なく、スピーディーに、毎日その日の仕事をこなす。
その上で、急な欠勤を想定して、前もっていろいろ終わらせる。
正直無理がありますが、「その姿勢」を見てくれている人は、助けてくれます。
出来ないことは出来ないと言う勇気
ママ助産師、看護師は、急な欠勤や早退が多くなります。
そのため、子どものいない助産師、看護師に、仕事が集中しがちになります。
それでも、どうしても手が回らないからと、仕事を頼まれることもあります。
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ママ助産師、看護師は、ただでさえ肩身が狭くなりがちです。
少しでも役に立てることがあるなら、頑張りたいところ。
![こぐま](https://midwife-koguma.com/wp-content/uploads/透過くま1-e1660908906321.png)
ただ、出来ないことは出来ないという勇気も必要です。
やっぱり出来なかった…は、頼んでくれた相手にとっても二度手間になることもあります。
「無理に頼んでしまったかも」と気を遣わせてしまうこともあるでしょう。
出来ることを手伝い、出来ないことは出来ないと断る勇気も必要です。
同僚、家族のためにも、自分のキャパシティは自分が一番把握しておきましょう。
![こぐま](https://midwife-koguma.com/wp-content/uploads/透過くま1-e1660908906321.png)
さすがに、退勤前の緊急入院は取れない…。
でも入院カルテ作り、部屋・薬の準備など、出来ることはあるはずです。
出来ることを出来る範囲でしましょう。
まとめ 「助産師の仕事と子育ての両立」を求め続けよう
【「助産師の仕事と子育ての両立」が難しいと思われる理由】
・急な入院、お産のため残業になりがち
・日々の業務がそもそも忙しい
・常勤には夜勤がつきもの、パートにも求められるところも
・日曜祝日も、関係なくお産、入院や指導がある
【「助産師の仕事と子育ての両立」のために、理想的な勤務条件】
・日勤のみ、平日のみ、残業なし、急な休みでもとれる
・お産がある職場で働きたいなら、どこかを妥協しないと難しい
【子育てと両立するために、求職・転職活動の時点で考えるべきポイント】
・夜勤があるかどうか
・日曜祝日が休みかどうか
・学童が利用できる勤務条件かどうか
・残業があるかどうか
・託児所がついているかどうか
【子育てと両立するために、勤務中に心がけるポイント】
・人間関係を円滑にする。休んで当たり前と思わず、周りに感謝する。
・急に欠勤になった時に、かける迷惑を少なくする
・出来ないことは出来ないと言う勇気を持つ
![こぐま](https://midwife-koguma.com/wp-content/uploads/透過くま1-e1660908906321.png)
働く助産師の数は不足しています。
子育てと両立させるために、仕事を多少セーブする形になるとしても、働く助産師は欲しいです。
![うさぎ](https://midwife-koguma.com/wp-content/uploads/透過うさぎ1-e1660908619216.png)
独身時代のように、夜勤や残業バリバリで働けなくても、必要としてくれるところはあるよね。
こぐまが実習生だった時代、助産師さんの言葉で忘れられないものがあります。
「私は働くために生活をしてない。私は生活のために働いてる。働くことと生活すること、私にとって大事なのは『生活すること』。」
その方も家庭のあるママでした。
学生の目から見ても作業効率が良く、残業を絶対にしない方でした。
助産師がバリバリ働く姿しか想像していなかったこぐまにとっては、印象的な姿でした。
![こぐま](https://midwife-koguma.com/wp-content/uploads/透過くま1-e1660908906321.png)
助産師という仕事も大事。
それと同じくらい、いやそれ以上に、自分の生活・家庭も大事です。
生活・家庭が安定してはじめて、「助産師」という姿で前向きに働くことが出来ます。
助産師である前に、1人の女性ですし、ママです。
「助産師の仕事と子育ての両立」、堂々と追及していきましょう!