潜在助産師が復職。教育体制が整っている病院が本当におすすめなのか?

 

うさぎ
うさぎ

助産師として復職したい。

やっぱり教育体制が整っている病院が良いのかな?

(ここでの「教育体制」は、勉強会・研修会をさします。)

こぐま
こぐま

ブランク明けだと、知識も技術も不安。

復職後の生活も心配だよね。

潜在助産師が復職するにあたって、不安やとまどいは出てきます。

これらを解決するために、復職支援セミナーに参加したり、自己学習をする。

本当に家庭と両立出来る働き方なのかを、考える。

そして、「教育体制が整っている職場」を探すことも、解決策の1つです。

 

こぐま
こぐま

教育体制が整っていると…

新しい環境に慣れやすくなるね。

職場のシステムがわかるし、経験のない技術を習うこともできるよ。

うさぎ
うさぎ

じゃあ、教育体制が整っている病院を選べば良いんだね?

こぐま
こぐま

いや。

潜在助産師は、「教育体制ありき」で職場を探さない方が良いです。

 

少子化の影響で、産科施設自体が減っています。

そもそも産科施設が少ないので、教育体制ありきで求人を探せません。

教育体制以外に、大事にしたい勤務条件もあるはずです。

 

こぐま
こぐま

ずばり。

潜在助産師にとって必要な「教育体制」は、「質問に答えてくれる環境」!

 

こぐまは3年のブランクの後、助産師として復職しました。

復職するなら、教育体制が整っている方が良い理由とは。

潜在助産師が、教育体制ありきで職場を探さない方が良い理由とは。

詳しく解説します!

 

ブランクのある助産師が、復職で感じる不安ととまどい

復職前の不安3選:技術、知識、生活

厚労省が出している「看護職員就業状況等実態調査結果」にて、「再就職に際して抱く不安」の調査結果がありました。

看護職員として働きたいと回答した者が再就職に際して抱く不安については、「最新の看護の知識・技術に対応できるか」(33.4%)、「家事・子育てと両立できるか」(32.6%)が最も多く、「不安はない」は 3.0%であった。
質問項目のうち、「最新の看護の知識・技術に対応できるか」は、離職期間が長いほど割合が高かった。(引用元:厚労省/看護職員就業状況等実態調査結果

つまり、再就職・復職するにあたっての大きな不安はこちらです。

  • 最新の看護の知識・技術に対応できるか
    (ブランク期間が長いほど、不安が強くなる)
  • 家事・子育てと両立できるか

ブランクがあればあるほど、復職が怖くなります。

採血、血管確保、内診…。

以前と同じように出来る自信はありません。

覚えていた知識もあやふやになり、最新の医療知識にも疎いです。

自分が働きだすことで、家庭のことがおろそかになり、家族への影響もあるでしょう。

こぐま
こぐま

こぐまの助産師ブランクは、3年でした。

内診が出来るか…、とにかく不安でした。

 

復職後のとまどい:前職場との違い、職場になじめない・孤立しやすい、思っていたのと違う

前職場との違い

病院によって、業務のやり方はそれぞれです。

薬は院内薬局からの払い出しか、病棟薬剤師が常駐しているのか。

薬剤師のいないクリニックであれば、看護師が準備するのかどうか。

黄疸採血のタイミングは、ルーチンで生後日数を決めて採血するのか。

経皮値がいくつ以上か、肉眼的黄染があるときのみか。

ミルク追加の基準も、産科施設によって大きく異なります。

うさぎ
うさぎ

これは実際に現場で働かないと、わからないことだね。

こぐま
こぐま

どちらかが間違っているのではなくて、産科施設の考え方の違い。

新しい職場のやり方、考え方をインプットしなければいけません。

職場になじめない・孤立しやすい

新しい職場には、もともと出来ている人間関係があります。

そこに自分が入り、新しく人間関係を作っていかなければいけません。

こぐま
こぐま

特に中途採用者は、「同期」という存在がありません。

うさぎ
うさぎ

同期と支え合い、切磋琢磨する…。

それが出来ないんだね。

すでにある人間関係に入っていくプレッシャー。

同期がいない孤独感。

これらから、「人間関係で気を遣う」ことも出てきます。

思っていたのと違う

こんなに忙しいと思わなかった、残業があると思わなかった。

助産業務だけだと思っていたけれど、掃除や物品管理もしないといけない。

ベッドメイキングやお風呂掃除もしないといけない。

 

このような「思っていたのと違う」というギャップが、どうしても出てきます。

求人応募や面接の時点でわかることもあれば、わからないことも多いです。

 

うさぎ
うさぎ

分娩体制や残業など、大事なことは確認するけれど…。

細かい業務については、採用担当者には確認しないな。

こぐま
こぐま

実際に働くと、連休前は物品発注に追われたり。

退院のある日は、掃除で忙しかったり。

「こんなはずでは」ということが出てきます。

解決策:復職支援セミナー、自己学習など…

復職への不安、復職後のとまどいに対して、いくつか対応策があります。

その解決策の1つが「教育体制が整っている職場を選ぶ」ということ

 

ブランクからの復帰で不安なことや、復帰を成功させるポイントについては、こちらの記事で解説しています!

【完全解説】ブランクのある潜在助産師が復帰・復職するための道しるべ

 

大まかには…

  • 潜在看護師向けの復職支援セミナーを受ける
  • 参考書を読んで自己学習する
  • 復職した後に現場で教わる
  • おすすめは日勤のみ。夜勤は慣れてからにする

「教育体制が整っている職場を選ぶ」というのも、解決策の一つになり得ます。

教育体制が整っていれば、知識・技術を復習しやすいです。

相談相手も見つけやすく、復職後のとまどいも相談しやすくなります。

こぐま
こぐま

「教育体制が整っている方が良い」理由を、次で詳しく解説します!

 

 

復職するなら「教育体制が整っている方が良い」理由

新しい環境(人や場所)に慣れやすい

産科病棟のみで働くとしても、他部署との連携は必須です。

手術室、検査室、薬局、産婦人科外来、救急外来…。

その「場所」をそもそも知っておかなければ、連携も何もありません。

 

産科病棟内で考えても、リーダー係、分娩係、新生児係、妊婦係…など、役割があります。

どの係がどのような仕事をするのか、自分がどの立場にあたるのかは、知らなければチームとして動けません。

 

新しい病院でのシステムやルールを理解できる

帝王切開ママを担当するには、手術室への入室・迎えが出来なければいけません。

臨時採血はどこに提出するのか、各検査室の違いは何か、点滴はどこに取りに行くのか、払い出しには何が必要か。

他部署の役割、連携の方法などを教わっていると、いざという場面で動きやすいです。

 

こぐま
こぐま

「緊急時に新人が出来ることは、物を取りに行くこと。場所や、取り方は覚えて。」と、新人時代は何度も言われてきました。

正直、これらを一度教わっただけでは覚えられません。

ただ、一度も教わってないよりは、はるかに動けます。

 

こぐま
こぐま

休日夜間の当直医体制も、その職場によって違います。

自分の勤務帯で分娩があったとき、どの医師を呼ぶのか。

超基本的なことではありますが、当直表の見方を教わらなければわからないことです。

 

経験のない看護・助産技術を習得し、安心して業務に臨むことができる

同じ「産科」といっても、細かな取り決め、手順は違います。

 

例えば、妊娠期であれば、妊婦健診の内容、検査項目、保健指導。

分娩期であれば、人工破膜の手技、吸引分娩の器械・手順。

産褥期であれば、悪露交換の頻度・手技、術後管理や、創部のガーゼ交換。

新生児ケアでは、光線療法の手順、聴覚検査はABRかOAEか。

 

職場が変われば、やったことがない内容もあるでしょう。

中途採用で経験のある助産師だからといって、その職場の産科業務が出来るかは別問題です。

改めて、説明や指導が必要な内容も多々あります。

こぐま
こぐま

経験のないことを習うだけでも、安心して業務につけます。

 

潜在助産師が求め、必要とする「教育体制」を考える

うさぎ
うさぎ

教育体制が整っている方が良い理由は、わかった。

じゃあ、潜在助産師に必要な「教育体制」って、なんだろう。

まず、復職にあたって不安な「知識・技術」について考えます。

上の記事にも書きましたが、

  • 潜在看護師向けの復職支援セミナーを受ける
  • 参考書を読んで自己学習する
  • 復職した後に現場で教わる

これに尽きると思います。

「復職した後に現場で教わる」ですが、基礎看護技術に関しては新人看護師向けの研修を受けさせてくれる病院もあります。

 

助産技術に関しては、潜在助産師向けの復職支援セミナーは見たことがありません。

あったとしても、復職のタイミングに合うかはわかりません。

「復職した後に現場で教わる」のが一番だと思います。

 

 

「復職した後に現場で教わる」というのは、OJT研修に当たります。
*OJT=On the Job Training

 

研修という名前ではあるけれど、机上ではなく「実際の現場で学ぶ」ということです。

潜在助産師向けの復職支援セミナーが見つからない以上、潜在助産師にとってOJT研修は重要です。

 

うさぎ
うさぎ

OJT研修が充実している病院を、選べば良いってこと?

こぐま
こぐま

そうだと言いたいのですが…。

「OJT研修が充実しているかどうか」は、外からではわかりづらいです。

病院ホームページや口コミでわかるかもしれませんが、就職を決めるほどの確実な情報とは限りません。

また、産科施設が減ってきている今、「応募したい選択肢」が減ってきています。

希望している病院の、教育体制がわからなかったら?

就職を諦めるしかないのでしょうか?

 

OJT研修に代わるスタッフ教育…「わからないことを聞ける環境」

潜在助産師ということは、一度看護師か助産師としての勤務経験があると思います。

もし勤務経験がないとしても、社会人として生活はしているはずです。

「わからないことを、わからないと言う。教えてくださいと質問する」、これは社会人としてすべきことです。

 

こぐま
こぐま

職場の雰囲気が悪かったり、人間関係によっては、非常に質問しづらいです。

ただ、社会人・医療従事者として、必要なことは聞かなければいけません。

何もわからない新人助産師ではないので、一から細かく指導する必要はありません。

個人差はありますが、潜在助産師であれば、多少の知識・技術があります。

その潜在助産師さんが疑問に思っていること、困っていることなどを、質問してもらう。

それだけで、「つまづき」が解決することは多いです。

 

うさぎ
うさぎ

言いたいことは、わかる。

でも、「質問する」ハードルが高い人もいるんだよ…。

こぐま
こぐま

わかるよ…。

「質問できる環境か」について、もう少し話しましょうか。

 

 

不安のある潜在助産師が、復職にあたり大事にしたい2つのこと

わからないことを質問できる環境か

人間関係の前に、「人を指導する余裕」がないと、教育、指導は出来ません。

助産師ママが働きやすい分娩件数は?分娩件数以外の勤務条件も考えよう!』という記事の中の、一文を抜粋します。

「ある程度の教育体制」というのは、「既存のスタッフでシフトを回せる体制」だと考えています。
すでにシフトが健全に回っている状況で、初めて「教育、指導」できる余裕が出来ます。
中途採用者を1人とカウントしないと回らないのであれば、教育は出来ません。

これは、分娩介助経験を積むための病院選びの考え方ですが、「指導教育全般」について通じると思っています。

こぐま
こぐま

どんなに良い人でも、指導する余裕、時間が必要です。

「ある程度の教育体制」があるか、推察しましょう。

 

こちらも同記事より抜粋しました。

<面接のときにチェック!>
「シフトが健全に回っているか」ある程度推察できます。

  • 全スタッフの人数。
  • 日勤、夜勤の人数。
  • 休日数。
  • 分娩件数は、事前に調べて、わからなければ聞こう。

<院内の案内時にチェック!>
「勤務中の忙しさ」の一例がわかります。

  • ナースステーションの繁雑さ
  • スタッフの動き。

あくまで、推察です。

ですが、OJT研修が充実しているか以外の指標も、必要だと思います。

こぐま
こぐま

潜在助産師には、わからないことを質問できる環境が大事。

質問に答えられるのか、「人を指導する余裕があるか」を推察する。

 

 

ところが、助産師不足の状況で、「人を指導する余裕がない」ところも多々あります。

既存のスタッフが多少無理をしてでも、人手確保のため指導教育に力を入れてくれるところもあります。

一方で、人を雇ったものの、やはり指導する余裕がなく、離職されていくところもあります。

うさぎ
うさぎ

スタッフ数も教育体制も、充実している方がやっぱり良いの!?

こぐま
こぐま

自分は教育体制を重視して復職したいのか、もう一度考えてみましょう。

 

自分が大事にしたいことは何か、ハッキリさせる

教育体制が整っているとは、何ですか。

勉強会、研修会が充実しているとは、どういうことですか。

 

こぐま
こぐま

新卒で入った病院は、「充実している」病院でした。

毎週、勉強会か研修会。

その準備のため、日勤終わりに話し合い。

全て時間外で、残業代はつきませんでした。

今は残業代がつくかもしれません。

毎週ではなく、隔週かもしれません。

それでも、教育体制を重視するあまり、家族との時間が少なくなるのは、本意でしょうか。

 

家族との時間が少なくなるのは、どの程度まで許容できますか?

 

 

今は勉強の時期と割り切るのであれば、仕事に重きを置いて良いと思います。

強い覚悟で働く人の成長と熱量は、とてつもないです。

でももし、仕事よりも家族との時間を大事にしたいと思うなら、「教育体制ありき」の職場選びはやめましょう。

 

助産師として働きたい。

家族も大事にしたい。

わかります…。

 

であれば、教育体制ありきでなく、自分にとって働きやすい職場で働くべきです。

仕事と家庭を両立するために何が大事か。こちらの記事で詳しく解説しています。

助産師と子育てを両立するために、「仕事面」で大事なポイントを解説!

 

こぐま
こぐま

自分にとって大切にしたいことは何か。

何のために復職するのか。

復職前にハッキリさせておくことを、おすすめします。

 

 

まとめ 何のために復職するのか。その先に「職場探し」があります。

ブランクのある潜在助産師にとっては、復職に不安はつきものです。

どれだけ対策をしても、不安はなくなりません。

復職後のとまどいも、いくら対策しても無くならないでしょう。

 

潜在助産師である自分が、職場に何をどこまで求めるのか?

充実した教育体制か、スキルアップか、家庭との両立か。

何を優先して職場を探すのか。

答えは、あなただけがわかることです。

 

こぐま
こぐま

こぐまが言いたいことは、「教育体制ありき」で職場を探さないでね、ってこと。

 

潜在助産師、助産師ママが働き方を考えるとき、考え方はいつも同じです。

「自分の希望条件に合った職場」で働きましょう!